第8章比較・選定

生成AIを“作家”として使い分ける

同じ入力を複数の生成先で比べた比較表と、今回の採用先・切り替え条件

全12章と現在地第8章
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最初に読む要点

生成AIを“作家”として使い分ける

生成AIは固定の順位で選ばず、同じ指示に対する出力の違いを、別の作り手の違いとして比べます。まず利用しやすい生成先で試し、必須条件を満たさないときだけ次へ切り替えます。モデルや料金、出力傾向は変わるため、講義中の評価を現在の恒久的な性能表として使いません。

考え方

「何ができるか」より「今回どんな絵が返ったか」で選ぶ

講義では、ChatGPT、Codex、Lovartを、作風の違う作り手として扱っています。同じ要件でも、指示にない演出を足す、表情を細かく描く、背景の雰囲気を強めるなど、結果の傾向が異なるためです。

選定では、最初から一つを正解と決めません。まず利用中の環境で試し、必須条件を通らない場合に、別の生成先やLovart内の別モデルへ移ります。

講義内の使い方

生成先を役割で見比べる

以下は講義で確認できた使い方です。現在の出力は同じとは限らないため、採用前に再試作します。

Codex

向いている場面
案件プロジェクトの前提と基準画像を使い、固定キャラクターのポーズ違いを作る
避ける場面
人物の表情や髪型を試した結果、案件の人物表現に合わない
確認すること
指示にない演出が増えず、固定要素が保たれているか

ChatGPT

向いている場面
単発の試作や、まず利用中の環境で方向を確認する
避ける場面
加えられた見栄えの演出が、案件の構図や人物表現と合わない
確認すること
必須の向き、表情、余白を守り、使える素材になっているか

Lovart

向いている場面
要件を対話で詰め、人物ごとの履歴や参照画像を使って候補を増やす
避ける場面
すでに別の生成先がすべての必須条件を満たし、追加の反復が不要
確認すること
ヒアリング結果が画像へ反映され、部分修正や参照の運用が必要か

Lovart内のモデル切り替え

向いている場面
同じ入力で、GPT系、Midjourney、Nano Bananaなどの見た目の差を確認する
避ける場面
構図や向きの必須条件を守れない出力を、雰囲気だけで採用しそうなとき
確認すること
見た目の好みだけでなく、向き、形、人物性など必須条件を通ったか
比較手順

条件を揃えて採用先を決める

  1. 01

    必須条件を先に書く

    人物の向き、視線、表情、画角、残す余白など、外れたら不採用になる条件を列挙する。

    確認出力を見る前に、不採用条件を説明できる。
  2. 02

    同じ入力を用意する

    比較先へ同じ指示と同じ参照画像を渡す。生成先固有の会話機能は、比較後の詰めで使う。

    確認モデル以外の入力差が、採否を左右していない。
  3. 03

    必須条件を先に判定する

    向き、形、本人性、頭切れ、文字混入などを合格・不合格で確認する。

    確認雰囲気が良くても、必須条件を外した画像は保留または不採用になっている。
  4. 04

    通過画像だけ表現を比較する

    表情の細かさ、背景の雰囲気、指示にない演出、修正のしやすさを比べる。

    確認「なんとなく良い」ではなく、画像上の差を指せる。
  5. 05

    切り替え条件を記録する

    今回の採用先と、何が出なければ次の生成先へ移るかを書き残す。

    確認次回は同じ比較を最初からやり直さずに済む。
採否判断

出力を見た後の次の一手

出力の状態次の一手理由
必須条件も表現も満たす採用して編集へ進む別モデルを増やしても判断材料が増えにくい
構図は合うが表情だけ弱い同じ環境で表情を詰めるか、人物表現の別候補を比較使える構図を保持したまま差を確認できる
雰囲気は良いが向きや形が違う不採用または構図参考として保存完成素材の必須条件を満たしていない
指示にない演出が繰り返し入る別の生成先へ切り替える修正指示を重ねるより比較した方が早い
どれも必須条件を外す指示と参照画像を見直すモデル差ではなく入力条件が不足している可能性がある
講義例

同じ競馬背景でも、雰囲気と向きは別に判定する

Lovart内で同じ指示を複数モデルへ渡し、背景表現の差を確認した。

入力
同一の競馬背景用プロンプト
出力
ある候補は雰囲気を強く出したが、必要な向きが逆になった。雰囲気の参考にはできても、完成素材としては使えない。
採用理由
光・色・密度の好みと、構図上の必須条件を分けて判定する必要があるため。
良い例

必須の向きを守った候補の中から、案件に合う光、色、密度を選ぶ。

弱い例

雰囲気だけを理由に、向きが逆の画像を採用する。

講義画面

実際の制作画面で確認する

動画内の画面と照らし合わせ、説明した判断がどこに表れているかを確認します。

制作中のサムネイル全体
案件の構図が決まっていても、素材の作風は生成先によって変わる。
複数モデルで生成した人物素材の比較
同じ指示を複数モデルへ渡し、欲しいニュアンスに最も近い“作家”を選ぶ。
実践

同一入力で生成先を比較する

やること

同じ短い指示と参照画像を二つ以上の生成先へ渡し、必須条件、表情または雰囲気、指示にない演出、修正のしやすさを比較してください。

残すもの

並べた出力、比較表、採用先、次へ切り替える条件

自己確認

  • モデル以外の入力条件が揃っている
  • 必須条件の合否が見た目の好みより先に判定されている
  • 採用理由が画像上の具体的な差で説明されている
  • 不採用画像にも、構図参考など残す用途があれば記録されている
  • 比較日と生成先が残っている
完了チェック

次へ進める状態か確認する

操作したかではなく、結果が基準を満たしているかを確認します。