「何ができるか」より「今回どんな絵が返ったか」で選ぶ
講義では、ChatGPT、Codex、Lovartを、作風の違う作り手として扱っています。同じ要件でも、指示にない演出を足す、表情を細かく描く、背景の雰囲気を強めるなど、結果の傾向が異なるためです。
選定では、最初から一つを正解と決めません。まず利用中の環境で試し、必須条件を通らない場合に、別の生成先やLovart内の別モデルへ移ります。
生成先を役割で見比べる
以下は講義で確認できた使い方です。現在の出力は同じとは限らないため、採用前に再試作します。
Codex
- 向いている場面
- 案件プロジェクトの前提と基準画像を使い、固定キャラクターのポーズ違いを作る
- 避ける場面
- 人物の表情や髪型を試した結果、案件の人物表現に合わない
- 確認すること
- 指示にない演出が増えず、固定要素が保たれているか
ChatGPT
- 向いている場面
- 単発の試作や、まず利用中の環境で方向を確認する
- 避ける場面
- 加えられた見栄えの演出が、案件の構図や人物表現と合わない
- 確認すること
- 必須の向き、表情、余白を守り、使える素材になっているか
Lovart
- 向いている場面
- 要件を対話で詰め、人物ごとの履歴や参照画像を使って候補を増やす
- 避ける場面
- すでに別の生成先がすべての必須条件を満たし、追加の反復が不要
- 確認すること
- ヒアリング結果が画像へ反映され、部分修正や参照の運用が必要か
Lovart内のモデル切り替え
- 向いている場面
- 同じ入力で、GPT系、Midjourney、Nano Bananaなどの見た目の差を確認する
- 避ける場面
- 構図や向きの必須条件を守れない出力を、雰囲気だけで採用しそうなとき
- 確認すること
- 見た目の好みだけでなく、向き、形、人物性など必須条件を通ったか
条件を揃えて採用先を決める
- 01
必須条件を先に書く
人物の向き、視線、表情、画角、残す余白など、外れたら不採用になる条件を列挙する。
確認出力を見る前に、不採用条件を説明できる。 - 02
同じ入力を用意する
比較先へ同じ指示と同じ参照画像を渡す。生成先固有の会話機能は、比較後の詰めで使う。
確認モデル以外の入力差が、採否を左右していない。 - 03
必須条件を先に判定する
向き、形、本人性、頭切れ、文字混入などを合格・不合格で確認する。
確認雰囲気が良くても、必須条件を外した画像は保留または不採用になっている。 - 04
通過画像だけ表現を比較する
表情の細かさ、背景の雰囲気、指示にない演出、修正のしやすさを比べる。
確認「なんとなく良い」ではなく、画像上の差を指せる。 - 05
切り替え条件を記録する
今回の採用先と、何が出なければ次の生成先へ移るかを書き残す。
確認次回は同じ比較を最初からやり直さずに済む。
出力を見た後の次の一手
| 出力の状態 | 次の一手 | 理由 |
|---|---|---|
| 必須条件も表現も満たす | 採用して編集へ進む | 別モデルを増やしても判断材料が増えにくい |
| 構図は合うが表情だけ弱い | 同じ環境で表情を詰めるか、人物表現の別候補を比較 | 使える構図を保持したまま差を確認できる |
| 雰囲気は良いが向きや形が違う | 不採用または構図参考として保存 | 完成素材の必須条件を満たしていない |
| 指示にない演出が繰り返し入る | 別の生成先へ切り替える | 修正指示を重ねるより比較した方が早い |
| どれも必須条件を外す | 指示と参照画像を見直す | モデル差ではなく入力条件が不足している可能性がある |
同じ競馬背景でも、雰囲気と向きは別に判定する
Lovart内で同じ指示を複数モデルへ渡し、背景表現の差を確認した。
- 入力
- 同一の競馬背景用プロンプト
- 出力
- ある候補は雰囲気を強く出したが、必要な向きが逆になった。雰囲気の参考にはできても、完成素材としては使えない。
- 採用理由
- 光・色・密度の好みと、構図上の必須条件を分けて判定する必要があるため。
必須の向きを守った候補の中から、案件に合う光、色、密度を選ぶ。
雰囲気だけを理由に、向きが逆の画像を採用する。
実際の制作画面で確認する
動画内の画面と照らし合わせ、説明した判断がどこに表れているかを確認します。


同一入力で生成先を比較する
やること
同じ短い指示と参照画像を二つ以上の生成先へ渡し、必須条件、表情または雰囲気、指示にない演出、修正のしやすさを比較してください。
残すもの
並べた出力、比較表、採用先、次へ切り替える条件
自己確認
- モデル以外の入力条件が揃っている
- 必須条件の合否が見た目の好みより先に判定されている
- 採用理由が画像上の具体的な差で説明されている
- 不採用画像にも、構図参考など残す用途があれば記録されている
- 比較日と生成先が残っている
次へ進める状態か確認する
操作したかではなく、結果が基準を満たしているかを確認します。